Le Stelleに『ナポリ芸能人』という項目も設けて「あの人もこの人も紹介したい!(←好きな人に対して)」とか「アイツもコイツの事も書いてみたいな!(←嫌いな人に対して)」と、一人思う私ですが(笑)、その最初に持ってきたのはRenato
Carosoneさん。もちろん好きなナポリ芸能人の一人で、つい最近お亡くなりになってしまった事もあり、追悼の為にも彼を真っ先に紹介する事にしました。
1920年、ナポリのスペイン地区(←その頃はまだ治安が良かったと思う(^.^;)で生まれたチャキチャキのナポリ人:カロソーネさんは、幼い頃から音楽とピアノの勉強を始めた『本格的音楽家』でもあり、ナポリを代表する偉大なシンガーソングライターです。
ナポリ人なら…いやいや、イタリア人なら誰でも知っている名曲を数々残し、いわゆる『ナポリカンツォーネ』の定番の曲もたくさん。ナポリのレストランなどで楽団や流しの人がやって来て、お客さんがリクエストする時がよくありますが、そんな時も『オーソレミオ』や『帰れソレントへ』などと一緒にカロソーネさんの曲もリクエストが多いのです(^O^)。
で、私はこのページのタイトルに『ナポリの植木等』とタイトルをつけてしまいましたが(^.^;、決して『植木等』そのものではありません。コメディタッチがウリではないし、彼の熱狂的なファンに「違うやないか?!」と怒られてしまうでしょう。でもそれを承知でこうタイトルをつけたのは、彼を知らない日本の人に、なんとか彼の一部分だけでもイメージが伝わる風に書くには、これが最適ではないか?という判断をしたからです。植木等はクレイジーキャッツの一員で、作詞作曲まではこなしませんし(たまに作詞はしていたと思うけど…)、コメディアンという感じが強い。でもでもカロソーネさんはシンガーソングライターで、ピアニストで、バンマス。ナポリ人から決して『コメディアン』『コメディ風ミュージシャン』と取られている訳ではない……でもでも、彼の代表作の中にはクレイジーキャッツ風の物も多いから、この表現を使う事にしたのです(^.^;。それに私はカロソーネさんもクレイジーキャッツも大好き!! 両者に同じ好意を抱いたので、こう表現した事を分かってくださいね〜♪
前置きが長くなりましたが、彼の代表作は先ず『Maruzzella』。バラード調のこの歌。ナポリ好きな方なら絶対に一度は聴いた事のある曲です。この曲は全然クレイジーキャッツ風ではありません(^.^;。非常にきれいなメロディーですから、もしナポリにいらっしゃって、流しの人がやって来たらリクエストしてみて欲しい曲であります(^O^)。
それからクレイジーキャッツ風の代表作としては『Tu vuo' fa l'americano』が筆頭に上がるでしょう。戦後、アメリカに憧れる風潮をそのまんまにしたコミカルソング。(そう言えば戦争、日本とイタリアとドイツって一緒だったんだよね〜。この組み合わせってなかなか不思議かも:笑)「アメリカ人になりたいのならよく聞きなさい。流行を追って、ロックンロールを覚えて、キャメルを吸って、野球をして、ウィスキーソーダを飲んで、月の下でエッチして、その時の台詞は『アイラブユー』でないといけないぞ。」と、こんな風(^.^;。そして最後の締めの歌詞は「でもイタリアに生まれてしまったら、よく聞きなさい。…な〜んにもやるこたないな。…ま、それなら『ナポリ風』でいくか!!」と(^.^;。ちなみにこの曲は、今でもCMソングに使われているくらい大人気です。
そして、サフラン人からナポリが政略を受けた時もず〜〜っと昔にありましたが、そのサフラン人の曲もあり、これまた代表作の一つで『'O
sarracino』。ナポリって大昔からいろんな国に政略を受けていたけど、その各国の異人に愛嬌ふりまいたりとか、お得意の調子の良さで「自分たちの国を征服された〜!!」と猛然と怒るより、ちゃっかり異人達に取り入って、征服されたけど自分たちもシアワセ〜♪ってな所がありましたが(笑)、この曲もサフラン人を悪く言うのではなく「サフラン人…サフラン人がやって来た! なんと美しい男衆! 町のおなごは皆夢中!」という感じ(笑)。してこの曲も今でもナポリ人に愛されており、5歳の私の甥も、誰が教えた訳でもないのに全曲覚えて大声で歌っております〜(^O^)。
もちろん、ヤング世代が「俺ってばカロソーネ好きだぜ!」とは言わないけど(笑)、でも流行を追うヤング達でもカロソーネさんの曲は生まれた時からいっつも聞いていたカンツォーネで、決して嫌う事がなく、そして家族で集まった時には、パパが歌い出したら自分もなんか知らないけど歌ってしまう時もある…という、そんな感じです。
さて、そんなカロソーネさんの曲は紹介出来ない程たくさんありますが、ここらへんで控えておいて、ローマで行われたお葬式ミサに神父様がおっしゃった言葉を最後に…。「彼は間違いなく、我々の心にいつまでも生き続ける『主役』の一人である。」そして本当に彼の作った曲は、いつまでもいつまでもナポリ人、イタリア人の心に残り、甥のような子供も覚えてず〜〜っと残っていくでしょう。もちろん、私の息子も覚える事は間違いナシです(^O^)。
カロソーネさんの若い頃のアルバムジャケットから。ほら、やっぱりなんだか、クレイジーキャッツ風でしょう?? 今、私が持ってるカロソーネさんの復刻版CDを聴いていますが、それも雰囲気満載です(^.^;。そして、カロソーネさんお得意の、歌の間によく出てくる『へ、へぇ〜!』という笑い声が、私にはいつも心に残っちゃう(*^.^*)。26/05/01