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我が町のメルカートの外れに、軽トラで野菜販売をするオジサンがいる。数ヶ月前からそこで商売を始めた『新人』なオッサンだ(笑)。私はそのオッサンがいる通りをたま〜に通るのだが、先ず1回目に通った時、東洋人な母とPasquale豊はオッサンに即刻チェックされた(^.^;。「めっちゃかわいいやん、この赤子!」と言われ、私は「はー。それはどもども。」とお愛想笑いを浮かべながら、すぐさま立ち去っていった。
それから1週間後、またその軽トラの前を通ると、今度はオッサン(と、言っても実は私と同年代かも〜(^.^;)が私とPasquale豊が視界に入るなり、手ぐすねして近くに来るのを待っていた。そして私たちが彼の側を通る時に、待ってましたとばかりに「また、このかわいい赤子がきた〜〜! ちゃんとみせんかい?!」と言ってきた。
別に悪い人じゃないから、ちゃんと近寄って、ちゃんとPasquale豊の顔を間近に見せたけど、オッサンが泥付き野菜をたくさん触った手でPasquale豊のほっぺを触ったので、手洗いしたばかりの半コートに泥がついてしまい、私は心の中で『畜生、このオッサン!! また洗濯しないとならないじゃない!!ったく〜!!(≧ε≦)』と思っていたが(笑)、「ホントに可愛いじゃないか!!」と言うので、また私は「それはども〜〜、ははは。」とお愛想笑いをしていた。
そんな時に背後から「その可愛い赤ちゃんの名前はパスクアーレというのよ!」という声が聞こえた。私は『一体誰??』と振り返って見てみると、これまた私の知らないシニョーラが居た。年の頃は60前だろうか。でも主婦という感じはしなかった。きちっとスーツを着て、アタッシュケースのような、いかにも仕事です!!みたいなバッグも持っていたし、カツカツとヒールをならして元気に歩く姿が『働く女性』を醸し出していた。
そんなシニョーラが、多分仕事移動中に、私と軽トラのオッサンのやりとりの最中に遭遇した。軽トラのオッサンが「可愛い赤子や〜!!」と言う声も大きかったけど、そのシニョーラが「名前はパスクアーレというのよ!」という声も、その通りに居た人達全員に聞こえるような大きな声だったので、皆の視線がPasquale豊に集まるようになってしまった(^.^;。
オッサンは「そうかー、パスクワーレやな! 今度からはそう呼ぶからな!!」と言い、そして、そのシニョーラが近寄ってきて「あらま、お父さんにも似てる所があるわね〜!!」とPasquale豊を少しあやしていると、単なる通りすがりだったお婆ちゃん達も寄ってきて、Pasquale豊を眺めるようになってしまった(^.^;。そして、その中の一人のお婆ちゃんが「でも、このPasqualeは、なんだか中国人みたいなんだけど……」と言うと、そのシニョーラが「あら、いやだ!! 当たり前ですよ。マンマが日本人なんだから、この赤ちゃんが東洋的なのは当然のことですよ!!」と説明をしてくれ、そのお婆ちゃんは、それから私の顔をしげしげと見て「ははは、そうやねー」みたいな感じになった(笑)。
で、そのシニョーラは「私はね、アナタのご主人のご家族の古くからの知り合いなの。だからお子さんの事も知っていたの。会ったのは今日始めてだけど、名前はもちろん知っていましたからね。後ろ姿だけでも分かったわ! では、お元気でね。皆さんによろしくね!!」と、また元気に、ヒールの音をカツカツさせながら去っていった。そして、寄ってきたお婆ちゃん達も「Pasqualeに幸あれ!」と言いながら、笑顔を残して、それぞれが行く通りに消えていった。
ふとした事だけれど、なんだか嬉しいことだった。13/03/02
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