|
ゴミ捨て禁止運動、噴水に水、信号を機能させる…それらの改革の次に、市長が行ったのは、通りの石畳改造計画でした。世界のVIPが集まるG7の前には…という計画でしたが、それまでのナポリの体制なら、絶対に無理だったでしょう。
古い石畳の石を外し、新しい石を一つづつ埋め込んでいく職人さん達を見て、「何とも非生産的な作業だなぁ。コレじゃ一生終わりそうもないみたい…。」と思っていた私でしたが、市長以下の熱意が大きかったのか、G7前になんと完成したのです!! キレイになった大通りを眺めてナポリが変わったように感じました。
しかし日本では現地報道者が「犯罪と混沌の街ナポリで行われる今回のG7…」と言っていたそうです。それを聞いて「コレでも少しは混沌してなくなったのにぃ〜!きぃ〜!」と悔しがっていました(笑)。余談ですが、当時の日本の首相はナポリのあまりに暑さの為倒れ、晩餐会に欠席…という珍事件もありましたが…(笑)。
さて、大通り石畳改造計画は見事に完成し、間もなく次々と改革が行われました。先ず、王宮前広場の交通差し止め。少しでも美観を損なわない為、また観光客や市民がゆったりくつろげるように、車の出入りを止めてしまったのです。
他にも海岸通りは一方通行にし、少しでも車数を減らし、それまで寂れていた海岸通り沿いの公園を大改造し、ベンチも各所に設置し、マーケットや簡易遊園地の設置、たまにはイベントも行い、市民の憩いの場に変貌させました。
そしてまた別のナポリの目抜き通りの石畳改造。今度はかなり本格的で歩道のみならず、車道もキレイになり、一定区間のみこれまた車の走行禁止にし、万年歩行者天国状態に変化させました。完成されたその通りを眺めて、まさに別の通りに変わったようなイメージを受けました。
犯罪の面での改革は、バイク二人乗り禁止案でした。スクーターでの二人乗りで引ったくりをする事が多いので、その予防策です。その法案が施行された日、TVのインタビューではある市民が「じゃ三人乗りはいいの?」と言うバカバカしいコメントを残していましたが(実際三人乗りも多いナポリ…私もやった事があります:笑)、少しでも犯罪を減らそうという市長側の熱意が伝わって来ました。それまで町中に殆どいなかった警察官も、各地に大勢配置されるようになりましたし、確かに少しは安全に歩ける状態に変わっていきました。
そんな画期的な改革を起こしたバッソリーニ市長。任期は3-4年で切れるのですが、勿論再当選に。しかも「誰にも彼には太刀打ち出来ない」と判断されたのか、他に候補者も出なかった程なのです。ナポリ=バッソリーニ、そんな定説がすでに出来上がった…そんな感じのナポリ市政。今でもバッソリーニ市長の改革は続いています!!
(1999年) |