さぁ、ついに結婚式当日です。1996年10月28日月曜日。普通、結婚式は週末(特に土曜)に行う物ですが、披露宴会場がすでに1年以上前から週末は予約でいっぱいなので、月曜にしました。そしてこの日は、旦那のお婆ちゃんの結婚記念日でもあったので、特にこの日を選んだ訳です。私達は参列者も60名と少なかったですし、全ての方が月曜でも仕事を休んで参列してくれる事が分かり、問題は何もありませんでした(きっと日本なら仕事休めない人も多く出てくると思うけど(^.^;)。
教会での式は午前中11時から。それまでに私は花嫁支度です!! でも先ずその前に、母と姉の着付けがありました。母と姉は着物での参列になっていたのです。母は美容室をやっており、姉も叔母も母の美容室で働いた事があったので、着付けはお手の物…。でも手早く母と姉の着付けをすませる為に、私も超微力ながらお手伝い…。そうして二人の着付けが終わると、今度は私。自腹切って買った下着を先ずは(笑)。オールインワンでとっても綺麗な総レースの下着を身につけ、ストッキングはシリコン付きでしたが、オールインワンにはガーターも付いているから、折角だからそれで止めました(^.^;。そんな私を見て親友2人が「きゃー!!似合うわよ、新婦!!」とちゃちゃを入れる…(笑)。そんな下着姿のままで、今度はヘアメイクに移りました。これも美容師軍団が担当。ヘアは母、メイクは姉、叔母はヘルプです。ここで「しまった!!!!!」という事が発覚…。花嫁化粧の為に、清楚な色のアイシャドーを買おうと思っていたのに、すっかり忘れていた!!!(笑) 私の普段使っているアイシャドーは激しい色とか深い色が多い。やばい!!と思っても、もう遅い…。でも幸いな事に、母の親友がアイシャドー10色程度のパレットを持参していたので、それを借りて(笑)花嫁化粧。
さぁ、それでゆっくりか?と思っても、そうではありません。式の数時間前から、近所の方々やお世話になった方々が挨拶にやって来ます。普通なら家族が応対して、準備をする花嫁を一目見に来る…という感じなのですが、私以外、他にはイタリア語を話せない…。つまり私が応対するしかありません(^.^;。急いでドレスを着て、そんな方々の応対に出ていきました。
そしてその応対の仕方ですが…姑に聞いていたのですが、お祝い時に配られるコンフェッティという飴があります。引き出物にもそれを綺麗にラッピングして添えるのですが、式の前に自宅を訪れる方々にも、綺麗なお皿に入れて、一粒二粒、いただいてもらうとか…。そんな訳で私もお気に入りの和食器にコンフェッティをたくさん入れ、「ありがとうございます。どうぞ…。」と差し出していきました。そして「彼女が私の母親で、叔母で、姉で…」と説明。そして頂く花束へのお礼も言いながら、それらの花束の飾りは親友達がしてくれました。でも、他にもやって来ます。それなのに、応対出来るのは私しかいなくて、落ち着く暇もありませんでした。でも最後には、始めにやって来てくれた友人の女の子が、他の方たちの応対をしてくれるようになりました。「最初は家族でもないから出過ぎた事かも?と思ったけど、アキの場合はご家族がイタリア語話せないんだもんね。だから、私が何とか応対してあげるから、少しはゆっくり用意して来ていいよ。」と言ってくれたのです。
そうして彼女のお陰で、どうにか最終準備が出来、今度は日本式?の結婚風習をする事に。つまりアレですよ、「お父さん、お母さん、今までありがとう…。」(笑)。私の場合は母親だけでしたが、母と姉を前に嫁入り前の一言タイム!! 一瞬、し〜〜んとなりましたが私は開口一番「母ちゃん、嫁、行くぜ!!しかもナポリだぜ!!」と(笑)。姉は「もぉぉ、アキったら、いつまでもおちゃらけ者なんだから…と。それでも母親は泣いてしまいました(^.^;。
さぁ、そして式直前!! 私と母、姉以外は、教会に向かいました。自宅から徒歩1分の教会なので、ラクチンです(笑)。でも私達は迎えの車が来るまでは待機でした。…そうです、徒歩1分なのに車の出迎えが…(笑)。しかも、この花嫁迎えの車選択というのもあったのです。見てくれ重視のナポリ人達は、出迎え&教会から披露宴移動用の為だけに、超高級車をレンタカーしたりもするそうですが、私は「そこまでしなくてもいいー。FIAT500でもいいんだからー。」などと、バカげた事を言い(でも本気)、旦那の家族から顰蹙を買いましたが(笑)、結局は、旦那の姉の旦那の姉の旦那さん(←ややこしい(^.^;)の高級車を借りる事になり(車種忘却)、そのお車で保証人となる旦那の姉夫婦がやって来ました。先ずはインターフォンで「は〜い!アキ、お出迎え隊よぉ〜!」と。
そうして「いざ、出陣!!」と言う感じで玄関を開けると、挨拶にも来てくださった近所の方々が、ドアの前で待機していたようで(笑)、花びらとお米(イタリアでは新郎新婦に米粒を投げる風習がある)を盛大に投げかけ「おめでと〜〜!!!」と、しょっぱなから派手にやって頂きました(^.^;。そんな中、借りた高級車に乗り込み、運転手の義兄(旦那姉夫)が「さて…どうするか?」と。義姉は「どうするって言っても教会に行くんでしょ!!」そこで義兄は「だって…すぐ着いちゃうよ…。10秒で…」と(笑)。仕方なく?私達はわざわざ遠回りして数分かけて教会に向かう事になりました(笑)。
教会にやって来るのは、披露宴参列者のみではなく、他の方々もやって来ます。が、私達の式は平日月曜の午前中…誰もが働いている時です。だから教会に着いたら、参列者の他は近所のオバチャンとかお婆ちゃんしかいませんでした(笑)。そんなオバチャン達がツッカケでやって来て、私の車が到着すると「あ、来たよ、ほら!花嫁だ!!」と。そうして教会祭壇までの花道行進です。本来なら花嫁に付き添うのは父親。それがダメなら親族の男性…となっているようですが、私は、女性だけど、やっぱり母親に頼みました。母親も緊張のあまり、カチンコチンになっており、歩く姿もぎこちなく、私を旦那の元に連れて行き、旦那に引き渡し、手のひらにキスを受け、席に着くまでは落ち着かなかったようです。
かく言う私も、やっぱり花道を歩く時は、ほんのり涙が出てしまった…。「私ってば、本当に、大好きでやってきたナポリで、結婚する事になったのだなぁ…。」と。でも、そんな涙は、旦那の姿を見て吹き飛びました(笑)。お互いに式の衣装はどんな物かも内緒…だったのですが、旦那が姑と一緒にこっそりとスーツを選びに行き、「アキ!!素晴らしい服が見つかった!!俺はすぐに決めた!!とってもお似合い!!アキが式の時にそのスーツ姿の俺を見たなら、もう一度惚れ直す事だろう!!」と豪語していたのを思い出したからです(^.^;。「なんだよ、アンタ…確かに似合っているが、『オマエは俺に惚れ直す』と豪語する程ではないのでは?」と思い、ほろり…と来た涙が枯れ、ププっと笑ってしまいました(^.^;。07/09/00