教会も披露宴の場所も決まり、今度は私は日本に帰りました。恒例の『日本出稼ぎ期間』でもありましたが(笑)、その時の滞在の一番大きな目的は、ウエディングドレスの件でした。
私の母親は美容室をやっていますが、手先が器用で洋裁も得意。しかも母親の友人に洋裁のプロの方もいました。ですからウェディングは是非、その友人さんにパターンを取って貰い、母に縫って欲しいと思っていました。採寸もありますから、私自身が東京に戻るのは不可欠だったのですね。
それに結婚式の引き出物の事もありました。こちらは日本のように、大きな紙袋に何品も詰まっているような引き出物は出さす、銀製品なり、小さな陶器などの一品に限られます。それを綺麗な箱に入れ、ラッピングもとっても凝って差し上げるのですが、私は日本人ですし、お決まりの品ではなく、日本の物を引き出物にしたい…と思いました。綺麗な色の、しかもイタリア人が好みそうな派手な(笑)お皿を!!と、東京中の陶器店を練り歩いて探し続けました。
でもなかなか「コレ!」と言うのが見つからない。友人も一緒になって色んなお店の情報を探し、私抜きでもお店に入って色々聞いてくれたりして、友人達の助けを借りながら色々探し回りましたが、もう…全然見つからない(T_T)。もうダメかも…と、諦め状態の時、友人と原宿でランチ。「あ、そうだ。原宿にはオリエンタルバザーがあったっけ?あそこも見てみよう!!」と、諦め状態のまま行くと…一目見て、イタリアの引き出物にピッタリの大きさで、しかも派手!!なお皿がありました!! お値段は1000円という安物ですが(笑)、引き出物にはそんなにお金をかけないし、何しろデザインと色がイタリア人好み。
そして、そのお皿のデザインは帯をゆわいた形で、店員さんは「『結び』という意味で、このお皿はよく結婚の引き出物に使われますよ。」との事。「もう、コレしかないでしょー!!!」と決定になりました(^O^)。でも問題は箱です。お値段がお値段ですし、普通は5枚セット。一個づつの箱はない…。同行した友人は「あのー、別料金を払って一個の箱を買う事は出来ませんか?」と、私に代わって聞いてくれました(^.^;。でも店員さんは「このお皿は形が特別なので、これに合う箱はどうでしょうか……。」と。そんな二人のやり取りを聞きながら、当の本人の私は「いいのよ、箱はいりません。ではこれを40枚お願いします。」と頼んでいました(^.^;。
招待客は50名でしたが(それでも最後には60名になった(^.^;)、カップルには一枚のみですし、日本からの参加者にはイタリア式の引き出物を…と考えていたので、40枚で足りたのですね。でも、同行の友人は「アキさん、そんな箱もいらずに40枚お願いします!」って言って、箱、どうするつもりなの???」と、自分の事のように心配してくれましたが、私は「いいの。箱は、私が作るから!!」と。で、その友人はビックリ!!「アキさん…そんな簡単に言うけど、40個の箱、作れるの?? 一個や二個じゃないんだよ、40だよ!!」と。でも私は「平気、平気。何しろ私はこれでもデザイナーや!!しかもパッケージデザインもしてるから、企画段階で箱を作るなんてしょっちゅうしてるから、40個でもへこたれないよ!!」と、答えていました。それに実は、箱のみではなく、他にも色々と自分の手で出来る事はやってみよう!!と思っていました。
招待状、引き出物のラッピング、その他…諸々に結婚式にまつわる物があります。自分の結婚前に友人からいろんな物を見せてもらい、専門業者に行ってみたりもして、そのデザインの可愛さ&素敵さに溜め息をつき「色々選べて楽しい♪♪」と思いながらも、私はデザイナーのはしくれです。自分が出来る事を人に任せたくない!と思い、自分の結婚式なんだから、自分で作れる事は自分でしよう!!と、思い、それらの全てを手作りでやろうと思ったのです。
そして、それらに必要な材料購入も日本でしました。欠かせないのが和紙。一枚1000円程度の物で引き出物と同価格な物も多いですが(笑)、ちょっと版ズレしてる物が激安の一枚100円で買えたりして、それを50枚購入。他にも招待状やら他にも必要な物を揃え、大荷物を抱えながらナポリに戻りました。40枚のお皿は、割れたら困るのでもちろん手荷物でした。すんごく重かったけど、なんとか頑張ってコロコロに入れて移動。成田→ロンドンの時は何も言われなかったけど、ロンドン→ナポリの時は「お客さん、こんなに大きな荷物、困ります!! 預けにしてください。…ううう、しかもスゴイ重たいではないですか!!一体中には何が??」と言われ、「中には私の結婚引き出物のお皿が40枚入っているのです。割れたら困るから手荷物にしてます。結婚はもう数ヶ月後に迫っているので、変えられない品なんです!!絶対割れないという保証があるのなら、預けにしますが…。」と脅すと(笑)、ロンドンのガートウィックの空港係員お姉さんは「そ、それならいいです。どうぞ、そのまま搭乗してください!!お幸せに!!」と言っていました(^.^;。
そんな風にして「自分で出来る事は手作りに!」と思ってナポリに戻って来ましたが、即刻、後悔の念を抱きました(^.^;。招待状と、引き出物箱、お祝い用飴のラッピング(←以後詳しくお話します)、飴に加える小カード作成…と、書くと簡単なようですが、先ず招待状作成には、本文を考え、それをプリントアウト。そしてキッチリとカードの大きさに切り、リボンで細工も施し、封筒もカードに合わせた(金銀箔入り)の和紙で、完全手作りです。カード作成は比較的簡単と言えど、封筒を50も作るのは面倒な事でした(^.^;。
お祝い用飴ラッピングも悩みました。そしてそれに付属の小カードも。これらは披露宴参列者のみに渡すのではないので、100以上作る羽目に。そして、やっぱり難関は引き出物箱でした。簡単に言ってはみた物の、先ずはボール紙で箱を作る。そしてそれから和紙を糊付けして張る…。一個の箱を作るのにも相当な時間を要し、それが40個!! 内職のオバサンみたいな作業!! 「あ〜、他人に任せておけば良かった〜〜」と、後悔しましたが、箱を作ったら封筒を作り…とか、とにかく単純作業にならないように努力。それでもやっぱり果てしなく単純作業が続いてしまったけど(^.^;、自分でやろう!!と思った事だから、泣き言は言えない!!と頑張りました。
姑は「アキ、本当に式まで出来るのかい??」と、心配。「マンマ、大丈夫っすから!絶対!!」と、言うと「そうかねー。なら、アキが選んでくれた、あのお皿、ホントに素敵だから、披露宴には来ないけど式に参列してくれる人の中でも、すでにお祝い金を貰ってる人達がいるから、アキの家族が来る時に5枚お皿を追加で買って来て貰ってくれないかい?」と。つまり、箱作成も5枚追加…になり、私は暗闇へとすっとばされた感じでしたが(^.^;、姑の希望する事は叶えてあげたかったので、必死で頑張りました。
そう、引き出物や、そんな事の他にも、イタリアでは『嫁入り道具』みたいな風習があるのですが、本来は花嫁の両親がそれをやるのに、私の場合、外国人で、そんな風習も知らない家族ですので、私の姑が、私の母親の代わりにその『嫁入り道具』を揃えてくれたのです(^.^;。そんな何でもしてくれた私の姑(なんたってゴッドマザーにもなってくれたし(^.^;)への希望は、喜んで受け入れる感じでした。で、次回は、私の場合は姑がしてくれた『嫁入り道具』についての話をしたいと思います。(05/09/00)