先ず始めの決別は、共同経営者の税理士クンとでした。私の彼の誘いに乗って、張り切って始めた代理店が、結構たいへんな仕事で、彼は投げだし、妹のロレンツァを変わりに寄こす事になったのは前回話しましたが、先ずは兄妹喧嘩が起こったとか。お兄ちゃんは全然代理店に来ないのに、その儲けを妹に渡さなかったのです(笑)。
開店当時ですから、儲けは微々たるもので、開店にかかった費用をようやく返している…といった状況でしたので、仕方のない事かもしれませんが、妹としては、他のスペインの仕事もあるので、朝から晩まで働きづくめになっているのに、一銭の儲けもないのに納得はしません。しかもお兄ちゃんが税理士でかなりの儲けがあるのを知っている。それならそこから少しでもバイト料が欲しいと…。兄は妹にバイト料を払ったどうかの事実までは聞きませんでしたが(笑)、その兄妹喧嘩後にお兄ちゃんはまたやってくれました。
ええかっこしいの税理士兄。代理店開店と同時に親戚 友人知人に「俺、今度旅行代理店を出す事になったから贔屓にしてくれよな、がっはっは!」と吹聴していましたが、彼が全くお店に来なくなると同時に、今度は言い方を変え、「なんたって俺、経営者だから、店に行かなくていいんだよ。でも、もし旅行したいのなら、俺の店に行ってくれよ。俺の従業員が2名いるから。親友と妹なんだけどね、でも俺の一存でどんな割引もさせてやるからな、がっはっは!!」と、町中の人間に吹聴し始めたのです。
そいつが『ええかっこしい』なのは、親友である私の彼も、妹のロレンツァもイヤという程分かっていましたが、代理店の事で、そんなウソ?を吹聴され、自分たちが小馬鹿にされたと同然ですので、彼等の怒りは大きかった!! 私の彼もロレンツァも一緒になって「おいおい!! そんな事言い回ってるんだって?? イヤになって辞めたクセにウソまでつくな!!」と、ええかっこしいの税理士兄は、親友と妹から追放となり(笑)、妹のロレンツァが彼の共同経営者に変更。市役所で変更手続きもキッチリ済ませ、『ええかっこしい』の償いを被った訳です(笑)。
そしてコレで安泰かと思いきや、そこに又別 の問題が…。ロレンツァが当時平行しやっていた仕事は、スペインの旅行会社のナポリ支部の仕事でした。ただ一社との業務ですので、お店を構えている訳ではありません。他の男性と共同でその業務を行っていましたが、企業や店舗、知り合いの個人宅…と様々な所に行って『訪問ヴァカンス販売』(笑)を行うものでした。スペインの島はキレイで、しかもお安いので、企業に宣伝などに行けば、かなりの顧客が集められ、それなりの収入はあったようですが、出来れば彼女もスペインだけでなく、旅行代理店の一員になりたかった。それに訪問販売よりは自分のお店を持つ方が、いいに決まっています。そして、兄に変わって共同経営者になった折りに、彼女はスペインの方の共同経営者に、自分は辞める…と言って、彼との代理店オンリーになりました。
そしてその男性は一人で業務を続けていましたが、彼のお店からも沢山そこの支部へ顧客を送り込みました。実際にその年の私達のヴァカンスも、そこと契約して、スペインのマヨルカ島へ。そして夏が終わるまでに相当数の顧客を送ったので、スペインの本社から彼の代理店へのプレゼントとして、3泊4日のイビーザ島へのミニヴァカンスまで贈呈?されるようになりました。
そんな風に開店から半年弱過ぎた頃でしょうか、イタリアでの旅行代理店の一番のかきいれ時である夏が終わり、私の彼は、キチンと確認の為に収支計算を開始。会計士だからお手の物なのですが(笑)、そこである事に気付きました。ロレンツァと一緒にスペインの業務をしていた男性が、かなりの『ごまかし』をしている事が発覚したのです。その男性を通
して予約したスペインヴァカンスの収支が微妙に違う…。普通の人なら気が付かないと思いますが、私の彼は、会計士(←くどい(^.^;)。書類を見て計算したら、あっと言う間に分かってしまいます。
そしてその男性が、かなりのポケットマネーを懐に入れていた…と発覚。そしてどうやら、ロレンツァがその男性と働いている時から、その人は、会計をキッチリ確認しないロレンツァに渡さなかった儲けが結構あった事まで分かってしまったのです。
ここでロレンツァは信用していた相手から騙されていたと激怒!! 確認しなかった彼女が悪いのかもしれませんが、その男性は非常に狡賢いので、簡単なチェックだけでは分からないように猫ばばしていたらしい。それに、その男性は、ロレンツァのお父さんの以前の部下で、家族ぐるみのお付き合いが長い事続いていたから、彼女も信頼していたのです。でも…結果
がコレ…。彼女は激怒してスペイン本社に暴露。そしてその男性はあっけなく解雇。ロレンツァもそれから人一倍会計に気を付けるようになったのは言うまでもありませんが、でもそこへ…。代理店に空き巣が!!
お昼休みの最中に、代理店に空き巣が入りました。旅行代理店なので、別 に超高価な物は置いてなく、パソコンや電話、FAXなどが盗まれただけですが、店内はめちゃくちゃ…。どう見ても『嫌がらせ』としか思えない空き巣でした。警察に通
報して、現場確認なども行われましたが、そんな空き巣なんて日常茶飯事ですし、特に高価な物を盗まれていません。犯人追及などしない…。でも裏からの情報で(笑)、どうやらカモッラがやったらしいと。そして、猫ばばして暴露されて職を失ってしまった、その男性がカモッラに『嫌がらせ』を依頼した…と、分かったのです。
私はカモッラと聞いただけで、も〜〜驚愕して卒倒しそうになりましたが、私の彼やロレンツァ、そして彼等の家族の『判断』は冷静でした。店舗を構える…となったら、この問題から避けて通
れない事もありますし、カモッラの悪事は、大袈裟かもしれないけど、誰もが一度は体験、及び話を聞いています。しかも今回は、元ロレンツァのお父さんの部下で、彼女の元上司が、カモッラに依頼した空き巣。実際的なカモッラ犯罪とは違います。
ロレンツァのお父さんは、まさか自分の育てた部下、家族ぐるみの付き合いもして、しかも娘と仕事をした男性が、そんな仕打ち?をするとは想像だにしなく、心の底から悲しみを受けたようです。幾ら、自分の娘に暴露されて職を失ったからとは言え、その男性がかなりの『猫ばば』をしていたのは、事実。自分が悪事を働いておきながら、またまた悪事で仕返しをするとは…。お父さんは、「そんなヤツには見えなかった…」と言いながら、防備策に出ました。
空き巣以後、もう一度、嫌がらせがあったので、防備策に出るしかなかったのです。それは、どうにかしてカモッラの主力なグループに会い、「こういう理由ですから、もう依頼があっても受けないようにして欲しい」と。そこでは一切金銭のやり取りはない…と聞いていますが、本当はどうだったのか。でも私はその件を追求したくもありませんでしたから、放っておきました。
そして、以後、本当に、嫌がらせはなくなりました。悪事を重ねた男性は、ナポリから離れていったと聞きました。そして、本当にコレで安泰!!と、思った時に、また、問題が…。それが『3つの決別
』の最後です。私が働いていたナポリ市内の事務所との決別。そのお話は次回に!!28/06/00