あまりに自分の気持ちが高揚していたからでしょうか、ミラノからナポリでの車中の事は今は全く覚えていません(笑)。記憶が蘇るのは、ナポリ中央駅に着いてから。タクシーの運転手に学校から送られてきた住所の紙を差し出し、一体自分がどんなナポリの地域に住む事になったのだろう?とワクワクしながら、タクシーの窓から写るナポリの風景を楽しんでいました。
「そうか。ナポリに住むんだね? じゃ、今度オレとデートしない? デート!」という運ちゃんに「そんな話より取りあえずはこの住所の所に連れて行ってよ!」と笑いながら言葉を返し、到着したのは、ナポリの『山の手』:ヴォーメロという地域でした。
私の初めてのホームステイとなる家庭は一体どんなファミリーだろう?と思いながら、インターフォンを押す。「あ、アキです。学校からの紹介の日本人。」そう言うと相手側からは「きゃーーー!」という声が。そこでブッツリとインターフォンが切れ、途方に暮れていると、マンションのエントランスから勢いよく駆けだして来た15歳位の女の子。「あ、アキ??? きゃーーー!!!いらっしゃ〜〜〜い!!!ささ、荷物は私が持ってあげるから!!…きゃーー!荷物、重い〜〜!こんなのどうやって運んで来たの????」と、もう熱烈なナポリ的反応(笑)。
そしてお家に入ると、これまた皆が「きゃーー!!いらっしゃ〜〜〜い!!ようこそ、我が家へ!!」と満面の笑顔。あまりの熱烈歓迎の対応に、私もナポリ流で「は〜〜い! ついに来ました!ナポリに。霧の深いミラノから!!よろしくお願いしま〜〜〜す!!」と答えていました(笑)。
ご主人は高校の先生。奥様は小学校の先生。そして三人の娘さん:19歳のティツィアーナ、15歳のラウラ、10歳のガブリエッラのご家族でした。ご主人は別の所に3LDKマンションを持っていて、それを『女性共同』として貸しているのですが、退居する予定の学生さんが追試(笑)で一ヶ月の滞在延期になって、その部屋に入る予定だった私が急遽、大家さん一家の元で暮らす事になりました。
今までそんなケースはなく、彼等自身も自宅に誰か他の人を受け入れるのは初めての事だったとか。私がホームステイをするのも始めて、彼等もホストファミリーとしては始めて。始めてづくしの体験です(笑)。
「きゃーーー!!!」的な歓迎を受けた私は、荷物をまだ玄関に放っておきながら、家族の皆とお喋りを始めました。私が何か言うと、お父さんが即刻ジョークで返答してくる。そして皆が「ゲラゲラ〜〜!」と爆笑の渦に(笑)。そして30分もたたない内に「あ!そうそう!!アキ!!お腹空いてない?? 今日ね、アキの歓迎の為にパパがピザを作ったんだから!!」と、長女のティツィアーナが言い、私に手作りピザを持って来てくれました。
「おいし〜〜い!うれし〜〜〜い!!お父さん、ピザも作るのですか?」と聞くと、末っ子のガブリエーラが「そうなの!パパのピザはサイコーだよ!!」と自慢げに言っていました(笑)。で、次女のラウラが「パパは生地からこねて作るんだから本格的なんだよ。」とフォロー。「それにマンマの作る料理だってサイコーよね!」と長女のティツィアーナがまたまたフォロー。娘達からの賛辞を浴びるご両親はとっても嬉しそうでした。
(ホームステイでは気を遣うのでは?)と懸念していた私でしたが、そんな思いを持った私がバカだったと、家庭に入って1時間の内に感じました(笑)。しかも今まで全く知らなかったご家庭の中で。
「イタリアが大好きだと思っていたから、ミラノに取りあえず行ったんですけど、やっぱりナポリだな!って思って、仕事も辞めて来たんですよ〜。」と言うと、お父さんが「じゃ、アキにナポリでお婿さんを見つけなきゃな!そしてナポリ的結婚式しなきゃね!!なんかウレシイねぇ〜♪」と(笑)。そんな会話が出てきたのは、到着してたった数時間の事…。マジにうち解けている自分が恐い程でした(笑)。
そして夕食の時間に…。学校から紹介されるのは、住居だけで食事まで付いていません。お父さんが「アキ、どうするかい? 僕たちは家に誰も受け入れた事ないから分からないけど、食事は別にした方がいいのかな?色々好みもあるだろうし…。」でも私は「出来ればご一緒させてください!食費は別にお払いしますから。ナポリ料理も覚えたいし!」と答えました。
でも最終的には、食費を払うどころか、住居費も待ってもらうようになってしまった程、無理を聞いてもらいました(^.^;。そんなお話はまた今度。次回は久々に行った『語学学校』での体験をお話します♪